普段キリスト教になじみのない人でも、「チャペル」という言葉は、1度くらい耳にしたことがあるのではないでしょうか?日本でチャペルと言えば、ホテルや結婚式場に付帯している結婚式を挙げるための施設であったり、キリスト教系の学校の敷地に建てられた礼拝堂であることが多いです。そういった場所に、1度は足を踏み入れたことのある人は多いのではないでしょうか。では、「教会とチャペルの違いを説明できますか?」と聞いて、正確に答えられる人は、いったいどれくらいいるでしょうか?おそらく、「ミサ」と「礼拝」の違い、あるいは「牧師」と「神父」の違いを説明できないのと同じくらいの確率で、多くの人が違いを説明できないのではないでしょうか?意外にも、キリスト教の信者の方が、チャペルという言葉をあまり使わないのではないかと思います。本来は、祈りを捧げる場であるので、「小聖堂」と言ったり、「小礼拝堂」と言った言葉のほうがしっくり来るのです。
チャペルとは、教会の所有物ではない「祈りを捧げるための空間」、または、大きな教会の中にある、大礼拝堂(大聖堂)とは別の「小さな礼拝堂(聖堂)」のことを指します。あるいは、小さな教会そのものを呼ぶ場合もあるそうです。キリスト教は西洋の文化ですので、背景を知らないと、理解するのは難しいです。ちなみに、「聖堂」「ミサ」などの言葉はカトリックのみで使われ、プロテスタントでは使われません。
同様に「神父」はカトリックで、「牧師」はプロテスタントなのですが、テレビドラマなのでも時々間違って使われているのを散見しますので、やはりキリスト教文化は、まだまだ日本では浸透していないのだな、と感じます。